一陸特の勉強で使った本 無線工学編

下記のようなところを参照しながら分からない部分の単語カード作りました。
1冊で全てわかる!という本がなかなか見つかりませんでした。
私の理解力の問題です...

メインで使用した書籍

養成課程用の教科書

無線工学 第一級陸上特殊無線技士 (無線従事者養成課程用標準教科書)

索引が無いのが玉に瑕

薄くて、技術書にしては安いところも嬉しいポイント。
ダメなポイントは索引が無いこと!!!
大事な用語が解説されているのはどのページ?!が分からないのは致命的では。
どんな分野で使用されている用語か分かるようになるまで読みこなせってこと?
付箋を貼ったりして対処するしか。

「教科書」のため、試験対策本のように重要なポイントだけを解説しているのではなく、順を追って説明しているところや、似たような技術が分類ごとにひとまとめになっていたりして理解しやすいところも。

私は無線に関する基礎知識がないため、 できるだけ体系的に説明がある書籍の方が勉強しやすかったです。

法規と違って技術部分はそこまで変わることはないと思いますが たまに改版があるので、情報通信振興会のオンラインショップで最新版が何版かを調べて使用することをお勧めします。


こんな感じで似たような問題は1枚のカードにまとめて


裏側の左側に上下それぞれの問題の解答を記載。
横に解説や似たような過去問で問われた内容をメモ。

養成課程用の教科書(1海特/2海特用)

第一級・第二級海上特殊無線技士 無線工学(無線従事者養成課程用標準教科書)

レーダーに関する部分が若干詳しい

もし海上特殊無線技士の受験も検討されているなら、この教科書もぜひ!
レーダーに関する部分の説明が多少図が多かったり、説明が詳しいのでこちらの方の説明が分かりやすい部分が。

過去問で「人工衛星の地球からの距離はどのくらい?」というのがあって、1陸特の問題なのに1陸特の教科書では明確な記載がない。
でもこちらの1海特/2海特用の教科書だと、問題文そのまんまが載ってた!!!

2つの教科書を併用すると、陸上用の衛星で使う周波数帯と海上・航空で使用する周波数帯の違いが分かるので、過去問の「適切なもの(不適切なもの)を選べ」という問題に自信をもって答えられたりします。
この本も索引がありません。。

高周波回路設計はじめの一歩(トラ技のムック)

高周波回路設計はじめの一歩 (トランジスタ技術SPECIAL forフレッシャーズ)


ちょっと古い本なので入手しにくいかも。

アンテナや変調など分野限定、コンパクトにまとまっている

残念ながら1陸特の試験範囲の分野すべてはカバーしていません。 ですが、上記の教科書より説明が詳しかったり、説明がコンパクトにまとまっていてわかりやすいところがあります。

教科書だと数式を挟みつつ説明をしている概念が、図表で表されていたりと数式が分からなくても概要を理解することができます。

各種アンテナの実際の写真や特徴毎の分類ツリーなどが役立ちました。
他にも変調方式やMIMOなどの説明も分かりやすかったです。

なんてったって 巻末索引があるからね!気になる用語のページにサクッと行けます。

計算問題

無線従事者試験のための数学基礎

無線従事者試験のための数学基礎 第2版

数学の基礎知識がある方はこの本使わなくてもよいかも。
私は数学が全くダメだったのでこの本を使いました。
目次はこちら

四則演算からできる

こんな感じで、1章は足し算引き算からやってくれる。
ので、テキストの序盤で落ちこぼれることがないのが嬉しい。

計算の途中過程を丁寧に穴埋めしていく方式のため、 試験対策本にありがちな「この式の次になんでこの式になるの???」というわかってる人向けの省略で躓くことが少ないかも。

第7章の連立方程式のところでは「キルヒホッフの法則」を使った練習問題があり、私はこれでやっとこの法則を覚えました。

これにより、直流回路の計算問題ならオームの法則キルヒホッフの法則だけでごり押しして解くことができるようになりました♪
試験時間はいっぱいあるので、難しい(便利な)公式を覚えられなくても、ちまちま計算することで1問正解にすることが可能です!

デシベル計算に対する拒否反応が減る

この本を買った最大の理由が「デシベル計算」の章があったこと。
過去問でdBとかlogが出てくると、うわ...無理...ってなっていましたが、この本の練習問題解いてからは
(解答できるか分からないけど)log10の2かlog10の10に揃えたら何とかなるかもねー。
と問題をまずは読んでみようと思えるようになりました。

表紙に「一総通・二総通・一陸技・二陸技・一陸特・一アマ対応」とありますが、この本だけだと一陸特のごく基礎的な問題が出た時だけしか対応できないかな、と思います。
それでも、数学は学生時代以来触れていない私でも計算問題を捨てずにまずはやってみよう!と思わせてくれる良い本でした。
数学苦手!という方におススメです。

第一級陸上特殊無線技士国家試験 計算問題突破塾

第一級陸上特殊無線技士国家試験 計算問題突破塾

こちらはより実践的。基本的な数学が分かっている方はこちらからでOKかも。
過去問で出た計算問題を、ジャンルごとにまとめた本。似たような問題で解き方が微妙に違うものなどをまとめて練習できます。

愚直に解く方法と便利な公式を使う方法が併記されている

ありがたかったのが、問題に対して便利な公式を使う解き方と、1つ1つ正攻法で解く方法の両方が解説されている点です。
例えば、複数の直流電源と抵抗のもつ回路の電圧や電流を求めるについて「鳳 テブナンの定理」という便利な方法があります。 試験対策本等でもこの方法だけで解いているケースが多いです。

...が、ただでさえ覚える項目が多い*1のに、解法のバリエーションまで覚えられるかー!という私のために、この本では「オームの法則」と「キルヒホッフの法則」だけを使って解く方法も併せて解説してくれているのです。

計算問題に特化した本のため、解説も詳しめ。

この本の第2集も出ているらしいです。

さらっと見てた

無線通信とディジタル変復調技術

無線通信とディジタル変復調技術


私には難しすぎて、読み切れていない本。
電波に情報を乗せて送るって不思議ー、情報を乗っけるのは「変調」というらしいが、その方法がいろいろあるらしい
ってことで変調に興味を持っていたところ、

数式をできるだけ使わずに、デジタル変復調の基礎から分かりやすく解説

と銘打ったセミナーを見つけて参加した時の教科書がこれ。

でも教科書の中には数式が沢山。嘘つきー(これは専門書のシリーズだから当然です)
著者の石井先生が講師でした。お話はとても分かりやすくアナログとデジタルの変調の種類や概要が分かりました。*2
スペクトル拡散の説明で、飲み屋の喧騒の中で相手の会話を聞き取る、という例えが面白かったです。
目次はこちら

計測器のスクリーンショットが参考になった

無線機に係る各種の計測機器について、その特徴を聞かれる問題が毎年ほぼ1問は出ます。
私は技術者ではないので、計測器を実際に触ったことはありません。 この本の中にはスペアナとかオシロスコープの計測画面があるので それぞれの機器の縦軸や横軸に何が出せるかが参考になりました。

また、アイパターンも良い時/悪いときの画面があってイメージがしやすくなりました。

そんな感じで、過去問の不明点をぷちぷち潰しつつ試験に臨みました!

使った単語帳

A7サイズの単語帳で作りました。大きさ的にこれが良かったです。
イコール 単語カード A7サイズ 無地【ピンク】 P320D


法規の勉強に使った本はこちら
一陸特の勉強で使った本 法規編


*1:私の無線の知識が少ないため

*2:完璧な理解までは先が長いかな