航空無線通信士(航空通)の勉強法

航空通こと航空無線通信士の国家試験に合格するために やった勉強の方法を記載します。

市販の試験対策本は、解説が簡素すぎ(知識のある方向けのため?)で 理解ができなかった私でも、運よく1回で合格できました♪

特別な受験テクニックではなく、地道に分からないところをつぶしていった感じです。
あとはナショジオのメーデーという番組を見て、航空機特有のレーダーなどの特徴を覚えて試験に臨みました。 何かの参考になれば。

前提知識

これを書いた人の受験前の知識

  1. 学生時代
    電子・電気・無線に関する専門授業を受けていない

  2. 社会人になってから
    三陸特・4級/3級アマチュア無線 → 養成課程を受講(数年前)
    二陸特・二海特・航空特 → 国家試験合格で取得(2年前)
    一陸特 → 国家試験合格で取得(1年前)  

  3. 英語 ダメダメ。
    電子部品のデータシートを見ることはありますが、梱包形態を調べたり部品サイズを見るくらいです。
    これら情報は図示されていることが多いため、実質読めてないw
    中身の仕様は読みこなせません。
    もちろん新聞記事や論文も理解できません。とにかく語彙が少ない。  

なんだ、前提知識あるじゃん、と思われますが
後述の通り、航空分野に特化した航法装置からの出題や、 航空関連の法令部分だけが出てくるため受験勉強開始時に過去問を解いた時は 合格ラインに達しませんでした。

無線工学も法規も他の無線技術者試験用の知識だけでは足りないと感じました。

だだし、航空特殊無線技士の免許を取得していたため、 電気通信術は免除でした。試験が1科目分減ってよかったです。

でも電気通信術を同時にやっても合格できます!多分。  

 

この資格を目指した理由

上述のメーデーという番組がとても面白く、 無線機についても理解を深めることができた *1ため 航空機に関する無線の資格を取ってみたくなったため。

勉強概要

過去問を過去5年分やる!

電気通信術以外ので共通のやり方です。
電気通信術はCDを聞きまくりました。

ありがたいことに、無線従事者の資格は公式サイトで
問題と解答(解説なし)が直近2回分まで公開されています。

試験問題と解答 | 公益財団法人 日本無線協会

これを使います。また、それ以前のものはこちらのサイトで まとめてダウンロードできるようになっています。とてもありがたい。

kemanai.jp

最初はわけわからないので、たぶん1回分の試験はすごく短時間で終わります。
分からないものは回答できないので。
1日1回分ずつとにかくやってみる。
どのくらい出来ないのか、どんな問題が分からないかを把握するだけでOK。

最初は 結果的に合格ラインまでなんとか行けたため、何かのご参考になれば。

過去問をA4サイズで1ページに4ページ分に縮小して印刷

↓で単語カードを作るため、小さく印刷します。 1回分が2ページくらいに収まるので、解答はサクサクできます。*2

過去問で間違えた問題は単語帳を作り、移動時間に眺める

勉強を始めたのが試験の2か月前だったため、ノートを作る余裕はなく、単語帳をノート代わりにしました。

こんな感じでカード帳を作りました。一陸特の時と同じやり方です。

表側に間違った問題を貼り

裏側の左上に表側の問題の回答を記載し、余白部分に解説などを記載。

A7サイズの単語帳だとが持ち運びしやすく、説明などを記入するのにちょうど良いサイズでした。*3
イコールというところのを使っていました。

イコール 単語カード A7サイズ 無地【ピンク】 P320D

表紙がカラフルで丈夫なのと、台紙も割としっかりしているのでカバンに無造作に入れてばらけにくかったです。

試験当日も、受験に必要な持ち物以外はこの単語帳のみ、という超軽量装備でした。

試験について

科目合格あるけど1回で全部合格できる!

無線通信士は、アマチュア無線技士や特殊無線技士と違い科目合格があります。 そのため、複数回受験して合格することも可能です。

。。。が、受験料は毎回かかります。2022年1月現在で9,300円と結構お高め。
また試験会場が遠い場合は宿泊や移動費も発生します。

そのためできれば1回で合格を目指したいところ。
他の資格は分かりませんが、航空通は多分ちゃんとやれば1回で受かります。
私でも1回でなんとか合格できました。

試験日程

  • 無線工学
  • 法規
  • 英語
  • (別日に)電気通信術*4 でした。

電気通信術は受験地域によっては2日目になるので 試験での拘束時間が長くなるようです。

私は今回免除のため1日で試験完了。

私の様に航空特殊無線技士航空特)を先に取得しておくのも手です。*5

航空特を使った電気通信術の免除は、航空通の科目免除と違い、免除の有効期限がありません。 また、航空特の方が試験はだいぶ易しいです。*6

懐具合や取得までの日程を考えて受験方法を検討してみてください。
いきなり航空通でも勉強時間ちゃんと取ればいけるとは思います。

個人的な科目別別難易度

あくまで個人的な感想ですが 難易度は

電気通信術 < 英語(聞き取り)< 無線工学 < 法規 < 英語(読解)

です。右に行くほど難しい。
試験の順番の後ろほど難しい感じでした。
それぞれの科目は勉強に使ったツールなどを以下でまとめます。

試験時間はかなり余裕あります!

他の無線従事者の試験同様に、どの科目も時間が余ります。
ゆっくり解いて見直しをしても、他の資格試験と比べて時間が足りない!ってことはないです。*7

試験開始1時間か1時間半後くらいから、終了30分前までの間は途中退出ができます。
相変わらず法規と無線工学は時間が余ります。 計算問題があってもじっくり取り組めます。

他の受験者の方も、退出可能時間になると終了する方が多かったです。
私も最後まで残りませんでした。

早々に退出して次の科目のおさらいをしていました。 できるだけ見直して点数を稼ぎたかったからです。

で、何点取ったの?

得点の開示は有料なのでしてませんw
自己採点ベースですが

試験科目(私の得点/合格点/満点)

  • 法規(89/75/100)
  • 無線工学(65/49/70)
  • 英語(85/60/105)*8
    • 筆記(50/45/70)
    • 会話(35/15/35)
  • 電気通信術(免除)*9

免除の電気通信術以外はかろうじて全教科8割取れました。
英語の会話(聞き取り)は満点でした!めずらしー。

無線工学は1問だけ間違い。ただし まぐれで正解したのが1問あるため、実質は60点でした。

法規は90点取りたかった。細かいミスが。

使った参考書とか

長いのでページ分けます。

法規編
無線工学編
電気通信術編
英語編

*1:地形や不具合などの無線機の弱点による事故 →教科書になかなか載らない無線機の不利な点も理解できる、など

*2:分からなくて解けない、というのもある

*3:2陸特や2海特、航空特の時はもう一つ小さいA8でOKでした

*4:東京で受験したため

*5:免許も手に入りますし

*6:ただし科目免除はないので1回で合格する必要あり

*7:わからない問題は、時間をかけても分からない...

*8:英語=筆記+会話の点数
ただし会話が15点未満は不合格。

*9:航空特殊無線技士の免許を取得済みのため