マジックナンバーで編む1玉スヌードの難しかったところ

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マジックナンバーで編む1玉スヌード

クロバーから昨年販売された、規則に従って編むだけで、1本の糸なのにアーガイル風の模様が編める毛糸。

clover.co.jp

一玉編みきりで、表編みと裏編み(要は基本のメリヤス編み)ができればOK!っぽかったので作ってみましたが、なかなか完成までに時間がかかりました。

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糸がこんな感じで順番に色が変わっていくのでひたすら編むだけでOK。

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こんな感じで上が表側、下が裏側。
1本しか糸を使っていないためすっきり。

編み図はこちらで、公式動画はコレ
クロバー マジックナンバー スヌード編み方


www.youtube.com

多分編み物に慣れている方は編み図+動画でできるんだと思いますが、編み物慣れてない私には省略されている部分で苦労しました。
編み図に書かれていなかったり、動画でさらっと流されてしまう部分の参考になれば嬉しいです。  

別の糸で先に練習をお勧め!

いきなりマジックナンバーで編み始める前に、他の糸で小さなプロトタイプを作って練習しておくことを強くおススメします!

別鎖のほどき方に失敗するとすべてアウトに

というのも、模様合わせや最後に筒状にはぎ合わせるために、編み初めを別の糸(鎖編み)に引っ掛けながら作るからです。
最終段階でその別の糸をほどいて編み針をつけるのに失敗したり、はぎ合わせる時に針から目を落としてしまうとリカバリがほぼ不可能になるからです。
上記の動画でも編み初めをさらっと流していましたが、やったことないと何が何だか。

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これは最後まで編んだ後に、別鎖を外すのがうまくいかず、はぎ合わせで目を落としてすべてほどきなおした結果です... 柔らかい糸なので、絡まったりすることもあり毛糸玉に戻すのも一苦労でした。
何より完成一歩手前で振出しに戻るのため、心理的ダメージがすごい。

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こんな感じで小さい見本を作って、編み始めと編み終わりで糸の色を替えました。
これははぎ合わせの練習をするときに、間違った糸を拾わないように色で区別できるようにしたかったためです。

仕上げは一番練習の機会が少ない

編み初めや、本体部分の表目、裏目は失敗したり調整したりで、何度も練習できるので”手で覚える”ことが容易です。
ですが、伏せ止めなどの終わりの部分は、最後の1回だけ行うため、一発勝負になりやすいです。

普通のマフラーなど、伏せ止めでおしまいの場合は、万一失敗しても少し戻ればリカバリ可能です。
今回のスヌードは編み初めも針をつけなおすので、失敗すると修復が難しい。
手順を理解していても、その通りに手を動かせるかは別の話?*1

別鎖の作り方

1段目の別鎖のやり方は、この動画が分かりやすかったです。
【棒針編み】別鎖の作り目 - YouTube

糸の色を編みたい糸とは全く異なった色で編むと、ほどくときわかりやすいです。
あとできればつるつるした糸で鎖編みをした方が良いかも。手元にあったアクリル毛糸で鎖編みを作ったら、ほどくときに鎖編みの糸から出ている毛糸が絡まって外しにくかったです。

最新の編み図を確認しよう

今回は規則に従って、編み針に各色9目(蛍光色は2目)ずつ出るように編み進めるだけなので編み図なんかなくてもオッケー!段数さえあってればいいでしょ?と思っていました...

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これは毛糸を買ったときにもらったスヌードの編み図。 160段ちょっとでまさかの糸切れ。糸は途中で結ばれていたり、細い部分をカットせずに使えていたのに?と思ってクロバーのサイトに行ったところ、「150段」と記載が!

ドキュメントは常に最新情報か確認する!なんていう別業界の知識が役立ちましたとさ。
今回のはメリヤス編みだけなので、編み戻るのは比較的簡単。でも面倒なのでご注意!

中表に合わせが時に針の向きをそろえる方法

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編み物に慣れていないので、なんとなーく別鎖を作って、最後にほどいて針をつけなおすとこんなことに。

針先の向きが揃っていない。
揃わないと、最後にはぎ合わせる時に糸を外しにくい。

ミニチュア作って色々試した結果です。
今回のように、偶数段で終了して中表に合わせたときに棒針方向が揃う方法です。
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  1. 作り目は、鎖編みのはじめ側からつくる(黄色)
  2. ほどくときは鎖編みの後ろ側から(ピンク色)

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本体をひっくり返して、編み初めを一番上に持ってきて針を外します。
ほどくときは、1段目の側面にも見えるところに1目あるのを忘れずに。

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こんな感じで、鎖編みの裏側に拾う目が出てきます。
針を下から上へ動かして目を拾います。

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こんな感じで、針先の向きをそろえることができました。

はぎ合わせ方

私はかぎ針を使う方法を選びました。
棒針で伏せるやり方だと拾った目を落としそうだったので。 以下は公式動画と異なるため、練習のときにやりやすい方法を選んでみてください。

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  1. 2本の棒針から1目ずつかぎ針に引っ掛ける
  2. 最終段の先に続いている毛糸玉の糸をひっかけて、かぎ針についている2目を引き抜く
  3. 2.でかぎ針に1目残る
  4. 2本の棒針から次の1目ずつをかぎ針に引っ掛ける
  5. この時点でかぎ針に3目かかっている
  6. 毛糸玉の糸をひっかけて、かぎ針にある3目を引き抜く
  7. 3.-6.を棒針から目がなくなるまで続ける
  8. 糸の先を10センチくらい残して糸を切る
  9. 最後にかぎ針に残っている1目はの間から切った糸を引き出す
  10. 糸始末

この本を参考にしました。
イトコバコの編み物基礎ブック
薄くて安い(税抜き¥300)!
棒針とかぎ針の基本的な編み方の図解が分かりやすい!

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閉じ終わったらこんな感じ。 編み図通りの150段にすると模様が微妙にずれるのがちょっと残念。

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糸始末は良く分かっていないので、左右こんな感じに。
編んでる時は間違い防止になる段染めの糸も、処理するときは逆に目立つ。

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表側はこんな感じ。 つなぎ目がくっきり。

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着用するとこんな感じ。
くしゅっとできるので、つなぎ目は気にならないはず!
もっと首回りしっかり覆えることを期待していましたが、かなり余裕がある。
防寒にはマフラー風に折りたたんで使おうかな。
なんにせよ完成して良かった!来シーズンは活用しちゃいます♪

*1:私は思った通りに動かせない...