日産自動車に工場見学に行ってきた!

12月23日(金)に日産自動車の追浜(おっぱま)工場に工場見学に行ってきました!
走り書きですが以下レポートです。

今回こういったイベントに初めて参加したのですが、主催者の方も事前連絡から当日の引率まで、実に行き届いた配慮をしてくださったおかげで、とても気持ちよく見学をすることができました!


0.きっかけ
そもそもは、某SNSの「社会科見学に行こう」というコミュニティで今回のイベントの参加者を募集していたのがきっかけでした。

祝日に見学ができることと、普段は小学生向けで予約がいっぱいということで今回参加できて本当にラッキーでした☆
(こういう見学ツアーは人数が集まらないと催行?できないことが多いです。友達集めるのにも興味の度合いとかもあって限界が・・・)


1.当日
13:15に追浜工場の正門集合ということで時間どおりにつけるように地図を準備!

徒歩17分ということで30分くらい余裕を持ってでかけました。

駅からまっすぐ進めば工場に着くような地図になっていましたが、駅から直進すると道なりに左に曲がっている。。。

えぇぇ〜と思いましたが、日産行きのバスがその道を進んでいったのでとりあえずそのまま歩いていくと、グラウンド?の先の交差点に工場の案内看板が見えました。
車からみえるよう大きな字だったので迷わずに着くことができました。
(地図があっても迷う私でもいけました!)



2.ゲストホール
入り口で集合している方と合流。
先にゲストホールで待っていてくださいとのこと。

ショールームのような場所に、車のデザインから実際に販売するまでの流れが、簡単な模型や映像で展示されていました。(ここは撮影OKでした)


プレイモービルの人形による製造工程の模型もありました。
(ちゃーんと日産の服を着ていた。。。(どうも消防士の人形に着色したらしいwww)


他にはブレーキのかかる仕組み(基本的に自転車と同じで、タイヤをはさむことによって回転を止めていることにびっくり)やカーブするときは内側の方の角度を大きくしている、など触れる展示もありました。


正直ゲストルームだけでも満足の行く展示です。

以下の工場見学では回れない部分(ボディの塗装工程とか)の模型が展示されているので、ぜひ早めに行って先にエントランスの展示を先に見ておくことをお勧めします!

全員集合したら、会議室のようなところで会社概要と今回の見学コースの説明がありました。

マイクロバスから専用埠頭の見学と第1工場内を歩いて見学できるとのことです。


3.専用埠頭
マイクロバスに乗って敷地内を移動(広い!)。
ここで、美術館とかで使うようなレシーバーをいただく。あとの工場内で使用するとのこと。
(さすが大手企業。見学の準備がイイのねん。。。と思っていたらその理由がわかりました。)

さて、専用埠頭。だだっ広い駐車場?の脇に船が!!!

船というよりはビルが海にあるんじゃないか?というくらいでっかい船に次々と車が入っていっていました。
欧米に向けたものらしいです。黒い車が100台以上そろっているのは壮観でした。

みんな酸性雨保護シート(ペイントガードフィルム?)を貼ったままでした。
5千台積めるそうです。ここは写真撮影できませんでしたので、ぜひ実物をご覧になることをお勧めします!
(ちなみに主催者の方も今回3回目の見学で初めて船舶を見たとおっしゃってました。2重にラッキー☆)

欧米へは船で約1ヶ月かかるとのことです。



4.第1工場

いよいよトランシーバーの登場!
工場内。ロボットや工具、溶接の火花を含めいろんなところで音がする。そのためのトランシーバーでした。

納得です。あとは部品を運ぶ車も音楽を鳴らしながら走ってました。
(でもそんなにウルサイと思うほどではなかったです。工場ってそんなもんでは?)

内省でプレスから組み立てを行っているとのこと。
ロボット約340台が働いているそうです。

4−1.生産ラインの特徴
車は一般の工場で想像するように、ラインにそって作られていくのですが、驚いたことに同じラインに違う車種(マーチやキューブ)がランダムに並んでいるのです!

日産工場の特徴として
 1)他車種をランダムに製造できる
 2)受注生産に基づいて作っている(=受注してから作る)
だそうです。


4−2.安全と効率化の工夫
安全や作業の効率化についても色々工夫されていました。

・全工程の進捗具合
工場内では車の様々な部分のラインがあるのですが、液晶パネルに全ラインのマップとその進捗具合が一目でわかる地図がありました。
緑色が順調。黄色が少し遅れ気味とのこと。見学している間にも黄色→緑色へと刻々と状況が変わっていっていました。(ちなみに赤で点滅してた部分があった。。。大丈夫だったんでしょうかw)

システム自体はWindowsベースで動いてるっぽかったですが、リアルタイムで管理できるシステムは想像するだけで大掛かりな気がしました。。。


・トラブル時の対応
こちらもスゴイ。ラインの脇には赤い紐がずーっとひっぱってあって、何かあった時にその紐を引くとアンカーマンという全工程を把握している人が駆けつけてくれるんだそうです。

他にも壁に「想定外のことがあったらまず機械を止めて人を呼べ」みたいな標語があって、安全にはすごく気を使っているなぁと思いました。


・部品調達の工夫
4日前に部品等のオーダーが決まるそう。力のある部品メーカーだとそれに対応できるんだそう。
通常どおりグロス(?)単位でしか生産できないメーカーにもなるべく対応してもらうように強力してるんだとか。
あとは部品メーカを工場の近くに誘致してすばやく部品が供給されるようにしてるとか。
(工場内にも協力会社のラインがありましたし、工場のすぐ脇にも部品会社がありました!)


・組み立ての工夫
まず異なる車種が次々に流れてくるのですが、車体に応じて高さが変わっており作業者の姿勢を買えずに済む様工夫がされていました。

また、コンソールパネル(?各種メーターがある部分)やドア部分を別ラインで作っており、こちらも不自然な姿勢をなるべくせずに早く組み立てられるようになっていました。


受注生産ということでそれぞれの車にオーダーシートがついていて、それを見るだけでどんな部品をつけたらよいか、というのが一目でわかるようになっていました。
(ちなみに注文者の名前もついてた。お客様の顔を想像しながら作るとやる気でるかも!)


4−3.ファイナルテスト?
完成した車をテストしている工程も見学することができました。
ドライバーが車に乗りながら様々なテストをしていました。

運転席の脇に5本くらい紐がついていて、それを引っ張るとブレーキや速度のテストができるようです。ラインにタイヤと逆方向に回転するローラーみたいなのがあって、その場で速度等の試験を行っていました。
前方にはパネルがあって、テスト結果を表示していました。

その先では車体の下が開いていて、何か点検をしていたようです。

ちなみに1本のラインで2万台/月の生産ができるとか(!)


4−4.その他気づいたこと
女性用トイレが少ない気がwww

当然ですが部品がとても整然と並べられていました。通路もとても広い!

あと「はんだ」ほどではないですが、金属や油のようなにおいがします。苦手な方にはお勧めできません。
(でもひどいわけではないです。実際室内から出たら全然気にならないですし)


とりあえず思いつくまま書いてみましたが、ぜひ実際に見学なさることをお勧めします!
他にももっと興味深い点がたくさんありました。



5.質問タイム

わざわざ説明員とは別に担当の方を呼んでくださいました。
たいていこういう集まりだと質問が出ないのが常なんですが、さすが「社会科見学に行こう」のコミュニティ。質問しまくり(笑)
担当者がたじたじしてた。。。主な質問としては


Q.車体ごとに塗装の色分けはどうやるのか
A.18色くらいのノズルを持っているので、1台ごとに色が変わっても対応可能


Q.カルロス・ゴーンが社長になって変わったことは
A.人事制度などが大きく変わった


Q.6割が受注生産ならあとの4割は何
A.短期間で売れそうな車をあらかじめ作る見込み生産


なんかがありました。(ホントはもっとあったんですが。。。覚えきれなかったです)


6.全体を通した感想
何気なく街で見かける車も裏側では
またただ作るだけではなく、常に作業の改善を行って効率化の工夫をなさっているところが世界に名だたる企業でありつづけている理由かなぁとも思いました。

ただ今回の見学はちょっと小学生では難しいような気もします。(小学生向けにも見学会を行っているのでそちらはどうか分かりませんが)
高校生なんか逆に面白いと思います。

自動車工場はものづくりもITも材料開発も、デザインも物流も本当に日本の持てる技術の粋を集めたところだと思いました。

そして工場で働いている人が改めてカッコイイと思いました。
絶対見学にいったら工場の一員として働きたくなること請け合いvvv

私も仕事でこういった製造業の方々の技術や仕事の貢献ができればいいなぁと思いました。

見学後の懇親会も、次回以降の見学ツアー参加のきっかけになるので、ゼヒゼヒ参加をお勧めしまっす♪


ちなみに公式サイトでも案内があります。
http://www.nissan.co.jp/INFO/FACTORY/OPPAMA/detail.html